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プーチン・ドクトリンの目的
―― 勢力圏の確立とポスト冷戦秩序の解体

アンジェラ・ステント ブルッキングス研究所 非常駐シニアフェロー

The Putin Doctrine A Move on Ukraine Has Always Been Part of the Plan

Angela Stent アメリカのロシア研究者。ブルッキングス研究所シニアフェロー(非常勤)で、元米国家情報会議ロシア・ユーラシア担当分析官。ジョージタウン大学名誉教授。著書にPutin's World:Russia Against the West and With the Restがある。フォーリン・アフェアーズでは、「ウクライナ危機の本質―― モスクワの本当の狙い」(2022年2月号)などを発表している。

2022年3月号掲載論文

「欧米は30年にわたってロシアの正統な利益を無視してきた」。この確信がプーチンの行動を規定している。近隣諸国、旧ワルシャワ条約機構加盟国の主権上の選択を制限するロシアの権利を再び主張し、そうした制約を課すロシアの権利を欧米に認めさせることを彼は決意している。要するに、ロシアのことを、近隣地域に特別な権利をもち、あらゆる重大な国際問題について発言権をもつ、尊敬し、畏怖すべき大国として接するようにさせることが大きな狙いだ。プーチン・ドクトリンは、世界の権威主義政権を擁護し、民主主義国家を弱体化させることも意図している。ソビエト崩壊という結末を覆し、大西洋同盟を分裂させ、冷戦を終結させた地理的解決策を再交渉すること。これがプーチンの包括的な目的だ。

  • プーチンの狙い
  • 特権的勢力圏
  • 大西洋同盟の分断
  • プーチン・ドクトリンの意味合い

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